吹付ウレタンの原液不足が深刻化「供給回復の目途ない」
※新建ハウジングより記事抜粋
日本ウレタン断熱協会(東京都中央区)は1月27日、吹付ウレタン断熱工事用原液(A種1H)が受注停止となり、吹付ウレタン断熱工事の遅延が継続する見込みであると発表した。
発泡剤HFOの製造元である米国・ハネウェル社が昨年8月末と9月初めの2度にわたるハリケーン(アイダ、ニコラス)による被害を受け、発泡剤HFOの生産が停止し、9月2日に「フォースマジュール(不可抗力)」宣言を発表。
この影響により、発泡剤HFOの供給は通常の50~60%程度減となり、同協会では吹付ウレタン断熱工事業者へ吹付ウレタン断熱工事用原液の供給が遅れ、建築現場における吹付ウレタン断熱工事遅延の懸念を2021年11月14日に公表していた。
しかし、年明けに状況がさらに悪化。
そのため、2022年1月17日以降、原液メーカー全社(7社)において吹付ウレタンフォーム用原液A種1H(HFO品)の受注停止が決定した。
これにより、吹付ウレタン断熱工事業者において同原液の入手が断たれ、工事ができない状況となっている。
HFOメーカーは、供給回復の目途を見通せておらず、当面の間、A種1Hによる吹付ウレタン断熱工事は停止せざるを得ない状況だ。
同協会は建築現場に代替品への変更や工期について、吹付ウレタン断熱工事業者との協議継続をお願いしている。