日本が「化石賞」受賞 各国NGOから批判の声
世界の環境NGOが参加する「気候行動ネットワーク(CAN)」は11月9日、エジプト東部シャルムエルシェイクで開かれている国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)で、気候変動対策に消極的な国に贈る「化石賞」に日本を選んだと発表した。
CANは130カ国の1800以上の団体からなる世界最大の気候変動NGOネットワーク。
アメリカのNGOである「オイル・チェンジ・インターナショナル」が11月8日に発表した最新レポートで、日本が化石燃料への公的資金の拠出額が世界最大であることを明らかにしたことが今回の「化石賞」の主な理由となった。
日本は、石油、ガス、石炭プロジェクトに対して世界最大の公的支援の拠出国であり、2019年から2021年の間に年平均106億米ドルを拠出している。
1.5°C目標の達成は化石燃料への投資を止めることを意味するという国際的な認識にもかかわらず、日本政府は石炭火力発電のアンモニア混焼といった、2030年以降も石炭火力を延命する誤った解決策を他国に輸出しようとしていることに対して世界のNGOから批判が集まった。
化石賞はCOPの期間中ほぼ毎日発表されるが、COP27ではこの日が初めて。日本はこれまでも毎年のように受賞している。