タカラ、価格改定効果で2ケタ増益 売上は過去最高

タカラスタンダード(大阪市)が5月9日発表した、2024年3月期(23年4月~24年3月)連結決算は、新築・リフォームともに好調で、売上高は前期比3.2%増の2347億3800万円と過去最高を更新。

23年4月に行ったシステムバスの価格改定により収益力を改善し、営業利益は同13.6%増の124億2700万円、経常利益は同11.3%増の127億9200万円の2桁増に。

純利益は政策保有株式の売却益もあり同12.9%増の95億円となった。

売上高・営業利益の推移(決算説明資料より引用)

メイン事業である住宅設備関連事業の売上高は2344億円(前期比3.2%増)、営業利益は121億円(同13.9%増)。

都市部を中心に新築・リフォーム市場で売上が拡大した。

製品別の売上は、キッチンが1417億円(同3.5%増)、浴室が550億円(同5.0%増)、洗面化粧台が273億円(同3.7%増)。
ホーローシステムキッチン「レミュー」、ホーロー洗面化粧台「エリーナ」が新築市場で好調だった。
浴室は新築・リフォーム市場でシステムバス「グランスパ」の売上が伸び、新築マンション向けシステムバスも順調に推移した。

製品別(左)・市場別の売上構成比率

25年3月期の売上高は前期比1.9%増の2391億円、営業利益は同16.7%増の145億円、経常利益は同14.9%増の147億円、純利益は同2.1%増の97億円となる見通し。

商品力やリフォーム市場への取り組みを強化するほか、価格改定効果や生産性の向上により収益力の改善を図る。

「中期経営計画2026」を公表

同日、24年度を初年度とする3カ月計画「中期経営計画2026」を公表。

①収益構造改革、②財務戦略、③サステナビリティ戦略を成長戦略の柱として、27年3月期までに売上高2500億円、営業利益200億円、営業利益率8%の達成を目指す。

財務目標以外では、CO2排出量4万9000トン(2020年比15%削減)、女性管理職比率10%を掲げた。

既存事業の成長に向けて、エリアマネジメントにより人員・人件費を抑制。

アイテムマネジメントにより商品開発力の強化と生産現場の効率化、物流費の削減を図る。

さらにショールームを活用し、リフォームの構成比率拡大を目指す。

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