パテント・リザルト(東京都文京区)は7月12日、ハウスメーカー業界の特許を対象に、2023年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「ハウスメーカー業界 他社牽制力ランキング2023」を発表した。
2023年に引用された特許数が多かった企業は、1位ミサワホーム(210件)、2位大和ハウス工業(198件)、3位積水ハウス(182件)だった。
1位のミサワホームの最も引用された特許は「宅内の各種機器を統合的に制御して生活の利便性を高めるシステム」に関する技術で、LIXILの計3件の審査過程で引用された。
このほか「訪問者認証システム」に関する技術が、パナソニックホームズなどの計2件の拒絶理由として引用された。
同社特許の影響を受けた件数が多い企業は、積水ハウス(33件)、旭化成ホームズ(13件)だった。
2位大和ハウス工業の最も引用された特許は「宅配ボックス装置」に関する技術で、京セラなどの計3件の審査過程で引用された。
このほか「集合住宅などの建物に設置される宅配ボックスのセキュリティシステム」に関する技術が、日本宅配システムなどの計3件の拒絶理由として引用された。
同社特許による影響を受けた企業は、積水ハウス(15件)、竹中工務店(8件)だった。
3位積水ハウスの最も引用された特許は「快適な睡眠環境を形成するための光・音・温度の制御による睡眠環境調整方法」に関する技術で、西川やLIXILなど計6件の審査過程で拒絶理由として引用された。
同社特許による影響を受けた企業は、パナソニック(13件)、大和ハウス工業(10件)だった。
同ランキングは、2023年12月までに公開されたすべての特許のうち、2023年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出したもの。
これにより、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになるとする。
※以上、新建ハウジング記事より抜粋