国土交通省は2023年度に実施した「こどもエコすまい支援事業」で不適切な申請があったことを受け、24年度事業の「子育てエコホーム支援事業」への登録事業者に対して注意喚起を行った。
不適切な行為によって補助金の交付を受ける、または受けようとした場合には厳正な処分を行うとしている。
同省によると、23年度の事業では▽工事請負契約書などの改ざん▽建築着工日・工事着手日の改ざん▽同一の工事写真を複数の申請に流用
▽建築確認済証の改ざん
▽新築の住宅性能証明書の改ざん
▽リフォームの性能証明書等の改ざん・偽造▽住宅でない建物の申請
▽同一工事における他事業との重複申請―などがあったという。
23年度事業では、交付規程と事業者登録規約により、事業者や消費者に対して立入調査(現地調査)に協力することを義務化。
事務局が無作為に選んだ補助対象住宅で調査を実施している。
立入調査では、事務局の調査員が対象住宅を訪問し、実際の工事状況や原本書類が申請書類の内容と一致しているかを確認。工事箇所の写真撮影を行う。
交付申請した事業者にも調査への同行を求めている。
一方、24年度事業では不適切な申請と疑われるものについて、電話による問い合わせや追加書類の提出、補助対象住宅への現地調査を行う。
現地調査で不正が確認された場合は事業者名の公表に加え、交付決定の取消し、交付済み補助金の返還、他の事業への参加停止、住宅局所管の補助金に3カ年参加停止、警察への通報などの厳しい措置が行われる。
ワンストップ申請の受付開始に遅れも
「住宅省エネ2024キャンペーン」の5月24日午前0時時点の補助金申請額の割合は、「子育てエコホーム支援事業」の新築が16%、リフォームが8%、「先進的窓リノベ2024事業」が8%、「給湯省エネ2024事業」が23%に到達。
「賃貸集合給湯省エネ2024事業」については、4月の交付申請件数が116件(3683万円)に達している。
また、「給湯省エネ2024事業」で別途支給している電気温水器、電気蓄熱暖房機の撤去に対する加算措置の申請額が、5月20日時点で予算枠の30%に達したと発表。
予算額は設置事業とは別に40億円を確保しており、上限に達した段階で受付を終了する。
他に、4月中に開始が予定されていたワンストップ申請の受付がまだ始まっていないとの報告も寄せられている。
※以上、新建ハウジング記事より抜粋